2021.09.22 【この一本】「クーリエ:最高機密の運び屋」(配給:キノフィルムズ)

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 1962年、ソ連がキューバに核ミサイル基地を建設していることが発覚し、世界が全面核戦争の危機に瀕した「キューバ危機」。

 物語の主人公は、ベネディクト・カンバーバッチ演じる英国人セールスマンのグレヴィル・ウィン。核戦争回避のため、アメリカ中央情報局CIAと、英国秘密情報部MI6の依頼を受けたウィンは運び屋(クーリエ)としてモスクワに飛び、ソ連軍参謀本部情報総局GRU高官のオレグ・ペンコフスキー(メラーブ・ニニッゼ)と接触。機密情報を西側へと運び続ける-。核戦争回避へ命を懸けたスパイ・サスペンス。

 実話を基にしており、何度も緊迫する場面が訪れるが、英国人セールスマンらしいジョークもあって、スリルとユーモアの緩急に没入させられる。ウィンとペンコフスキーのともに愛する家族のため、同じ目的をもって行動する2人の友情にも心動かされる。

 監督はドミニク・クック。23日からTOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー。