2021.11.11 「デジタル田園都市国家構想」で初会合岸田首相、政策総動員で地方活性化

 岸田文雄首相が看板政策の一つとして掲げる「デジタル田園都市国家構想」の実現会議が動き出した。政府が同会議の初会合を11日に開いたもの。デジタルで地方を活性化する方策について議論し、都市との格差を縮めることにつなげる。年内をめどに、当面の具体策と中長期的に取り組む施策の全体像をまとめる方針だ。

 首相官邸で同日開催したのは「デジタル田園都市国家構想実現会議」の第1回。

 議長の岸田首相は官邸で、「デジタル技術の活用により、地域の個性を生かしながら地方を活性化し、持続可能な経済社会を実現したい」と強調。地方へのデジタル実装を政策を総動員して支援すると表明した。

 具体的には、デジタル庁が主導して第5世代高速通信規格「5G」やデータセンターなどのデジタル基盤を整えるほか、「今回の経済対策で新しく創設したデジタル田園都市国家構想推進交付金をフルに活用する」との方針も示した。

 さらに、誰一人取り残さないデジタル化の実現に向けて「デジタル推進委員」を全国に展開。AI(人工知能)やビッグデータなどを駆使して未来都市を構築する国の「スーパーシティ構想」などの成果も役立てるという。

 実現会議は関係閣僚のほか、JR東日本会長の冨田哲郎氏、鳥取県知事で全国知事会会長の平井伸治氏、慶応大名誉教授の竹中平蔵氏ら14人の有識者で構成される。

 政府は8日の「新しい資本主義実現会議」(議長・岸田首相)でまとめた緊急提言で、成長戦略として位置付けた今回の構想を「起動する」と明記。デジタルを地域の課題解決や魅力向上につなげた好事例を創出し横展開するほか、デジタルによる地域の自主的な取り組みを応援する交付金を大規模に展開する方針なども盛り込んでいた。