2021.11.29 ディスプレイの新たな応用分野を跨ぐ応用、スマート医療の発展

《写真》ダブルX線タブレット型観測機

 19世紀を過ぎてから医療は瞬く間に進歩し、人類の平均寿命が40歳から80歳に伸びたが、同時に台湾の人口高齢化も加速した。悪化し続ける医者・看護師不足と患者急増問題で構造改革は進まず、医療ケア資源とシステムの重大な不足により将来は劇的な医療崩壊が危惧されている。しかし、COVID-19が爆発的拡大を見せた2020年には台湾のスマートディスプレイ業者によるハードとソフトの統合能力が見え、5G通信や高解析度、AI技術、人と機器のインタラクティブ性における価値や多方面への応用が見られた。INNOLUXやAUO等の大手パネルメーカーが作り出した新たなスマート医療ソリューションは臨床における課題やニーズを解決し、医療スタッフの負担軽減や医療サービスの向上に寄与した。

Inno Care睿生光電股份有限公司

 ダブルX線タブレット型観測機。独自開発した三層の感光層表示技術により、たった一度のX線撮影で運動アーティファクトの無い高解析頭骨と軟体組織を分離したX線影像を撮ることができ、鮮明なX線影像で医者はより正確な判断をくだせる(写真参照)。

Imed tac慧誠智醫

 電子ペーパーソリューション。既に多くの医学センターや大学病院に導入されており、病院内の紙ベースの作業をペーパーレス化や情報統合へと転換し、ベッドネーム、病室カード、ナースステーション情報掲示板等を電子ペーパーに変えたことで看護師の転写作業負担の軽減、運営効率強化につながった。

E Ink元太科技股份有限公司

 E Ink電子ペーパーノートは全てA4サイズの13.3インチで、すぐに書けてすぐに保存でき紙の使用を減らすことができる。ブルーライトやバックライトが無いため目に優しく、アルコール消毒可能で溝が無く、一般的なタブレットより軽くて摩擦に強い。また、病院の紙ベースの同意書に取って代わることもでき、電子ペーパーサインや印鑑、拇印等の機能でペーパーレス化環境を作り、医療リソースの浪費を削減する。

電子ペーパーソリューション

AD LINK凌華科技股份有限公司

 公衆衛生パソコン。公衆衛生を主軸とした設計理念で院内の菌散漫数の減少や交互感染の防止を図る。モニターには抗菌コートを塗り細菌繁殖率を99%抑制、all-in-oneのタッチパネル設計で全平面及び内蔵式ボタンを採用、キーボードやマウスを無くすことで消毒の利便性を向上させた。システム統合との相性も良く、手術室や集中治療室、急診室にも適していることから台湾大学付属病院に導入された。

電子ペーパーノートソリューション

GIS業成集團

 3D転倒観測システム。高度なセンサーによる一味違ったカメラで患者のプライバシーを守り、高度な情報リアルタイム分析によって転倒・横たわる・ベッドから離れる等の行動を判断する。台湾中部の大型病院系列の病室でも導入されており、患者の現在の行動を観測し、アラーム通知を出して看護スタッフを呼び出す等のことが行われている。

3D転倒観測システムソリューション
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