2021.12.06 「R&D100」を受賞三菱電機の低圧気中遮断器

「低圧気中遮断器World Super AE V Series C-Class」

 【福山】三菱電機は、工場やビルなどの低圧受配電設備の主幹遮断器として使用される「低圧気中遮断器World Super AE V Series C-Class」が、革新的な技術開発に対して贈られる米国R&Dワールド社主催の「2021 R&D 100 Awards」を受賞したことを明らかにした。同社のR&D 100 Awards受賞は、今回を含め27件になる。

 受賞技術・製品の特長は、可動鉄心のテーパー構造と磁気ラッチ構造からなる高出力電磁石を開発。操作機構に搭載することにより、業界で初めてモーター制御並みの駆動力を誇る「電磁操作機構」を実現した。

 また、操作機構を従来のばねから電磁石に置き換えることで、構成部品数を46%削減、メンテナンス項目を従来比30%削減し、保守作業時の効率化を実現した。

 電磁石で遮断器を直接作動させることで、モーターでばねを縮める工程が不要となり、回路の開閉操作時に必要な消費電力を88%削減し、省エネ性が向上した。

 同製品は先端技術総合研究所(兵庫県尼崎市)と、福山製作所(広島県福山市)で要素技術(業界初の電磁操作機構)の開発を行い、福山製作所で実用化に向けた開発・設計を行った。