2022.02.01 北欧で再エネ100万kW開発東京ガス デンマーク企業と連携
東京ガスは、デンマークのエネルギーインフラ事業会社、イービー社と、北欧での再生可能エネルギー開発を共同で進めると発表した。東京ガスにとって欧州での再エネ事業は初めて。今年中にデンマークで再エネ事業会社の共同運営を始め、2030年までに北欧全体で100万kWの再エネ開発を目指す。
イービー社はエネルギーインフラ事業を手掛けている。長年、陸上風力発電を保有しつつ、電力なども供給。デンマーク国内の顧客は約14万件に達する。再エネを活用するため、国内の主要大学とも連携を進めているという。
イービーグループの再エネ事業会社が陸上風力プロジェクトを展開しており、合計出力は5万4500kWに及ぶ。東京ガスは22年中に、この再エネ事業会社の株式50%を取得して関連会社化し、社名もトービー・リニューアブルズ社に変更する。東京ガスは、イービーグループが持つ陸上風力発電の権益の半分に相当する約2万7000kW分を取得する。
デンマークでは政府が二酸化炭素(CO₂)排出を30年までに90年比で70%削減し、50年には実質ゼロにする目標を掲げるなど、「再エネ市場のポテンシャルが高い」(東京ガス)。
東京ガスは、トービー・リニューアブルズ社を通じてイービーグループとの協力を進め、デンマーク国内で再エネ開発を加速する。それ以外の北欧の国々にも事業を拡大させていく方針。当面の開発は、「ノウハウの蓄積がある陸上風力が中心」(同)となる見込みだ。
東京ガスの内田高史社長は「欧州における再エネ事業参画の第一歩となるものであり、同時に大きな挑戦となる」とコメントしている。