2022.02.10 【この一本】「ライフ・ウィズ・ミュージック」(配給:フラッグ)

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 監督・製作・原案・脚本を「素顔を明かさないシンガーソングライター」のシーアが初めて担当した。グラミー賞9回ノミネートや関連ミュージックビデオ(MV)の総再生回数70億超など輝かしい経歴を持つ。過去に、薬物やアルコール依存症に陥り、自殺を図ろうとするほど絶望した実体験が作品のベースになっている。

 アルコール依存症のリハビリを行いながら、孤独に生きるズー(ケイト・ハドソン)。祖母の急死により、長らく会っていなかった音に敏感な自閉症の妹、ミュージック(マディ・ジーグラー)と暮らすことになる。2人の生活に戸惑い、途方に暮れるズーに隣人・エボ(レスリー・オドム・Jr.)が優しく手を差し伸べることで少しずつ3人の生活に慣れていくが…。

 シーア自身が投影された主人公ズーの重々しい苦悩を、シーアが書き下ろした12曲の劇中歌が軽やかに、カラフルに歌い上げる。音楽と人間ドラマがシーアならではの世界観で融合され、クセになる。

 25日からTOHOシネマズ日比谷ほか、全国で公開。