2022.03.24 【電子部品メーカー・商社 中国拠点特集】 エレクトロニクス商社の中国営業戦略たけびし
妹尾 総経理
22年度海外売り上げ250億円めざす
たけびしは、2022年度の海外売り上げ250億円を目指し、海外拠点の事業拡大を図っている。海外拠点の一つの上海では、前期の売り上げが前期比1.5倍で着地した。今期も同1.2倍以上の売り上げを目指し、ローカル企業の開拓を推進する。
竹菱(上海)電子貿易有限公司の妹尾勇一総経理は「今後は、たけびしのグループとなったLe Champ(シンガポール)の上海拠点と連携し、クロスセールスで相乗効果を高めたい」と話す。
同社は06年に設立。スタッフ数はローカルスタッフ11人と妹尾総経理の合計12人体制。新規のローカル企業の開拓を推進するほか、日系企業のサポートも展開。昨年度の売り上げは計画より上回る形で着地した。FA向けで半導体製造装置向けの需要を着実につかんだほか、ローカル企業の顧客化の取り組みが実り、大幅に伸びた。利益も着実に高めている。
特に新規のローカル企業の開拓は、現地スタッフが精力的に企業にアプローチ。スタッフのモチベーションを高める取り組みを推進したほか、自動車や半導体などビジネスの潮流がある分野に果敢に挑戦。新規を開拓し、主要20社を中心に売り上げを伸ばした。
足元の状況は、半導体不足の影響などがあるものの2月は前年並みで推移。今後も物不足の影響はあるが同社の独自ルートを活用し、顧客の困り事に対応。アイデアを凝らして需要をつかむ。
妹尾総経理は「受注残は増えている。物があればさらに実績を高めることができる。需要はあるので、着実に対応したい」と話す。
今期の注力領域は、これまでの取り組みに加えて、中国商材を日本向けに提案する「OUT-INビジネス」の拡大、Le Champの中国拠点とのクロスセールスを推進する。
妹尾総経理は「Le Champとは取り扱い商材、顧客もかぶらない。お互いの顧客にそれぞれの商材を提案できる。相乗効果が高い」と話す。売り上げは伸ばした前期の数字をさらに上乗せし、売り上げ前期比1.2倍を目指す。