2022.03.24 「ウクライナ支援」へ映画上映の動き広がる「ひまわり」配給元や各館取り組み
「ひまわり 50周年HDレストア版」のポスター© 1970 – COMPAGNIA CINEMATOGRAFICA CHAMPION(IT) – FILMS CONCORDIA(FR) – SURF FILM SRL, ALL RIGHTS RESERVED.
ウクライナにゆかりがあり、1970年に日本など世界でヒットした名作「ひまわり」。同国への支援の思いを込めて上映する動きが各地に広がりつつある。
発案したのは、配給元のアンプラグド(東京都港区)。日本劇場公開50周年を記念し、2020年に同社独自でレストアしたデジタル素材で、「ひまわり 50周年HDレストア版」として全国で公開した経緯がある。
第2次世界大戦の悲劇を描いた作品ながら、「今起きていることと非常に強い共通性を感じた」と同社の担当者。有名なひまわりの場面など、同国で撮影されている。繰り返される悲劇など、「(観客に)受け取っていただけるものがあるのでは」と一部劇場に相談をしたところ、快諾が得られ緊急上映が決定。同社が得る収益の一部を、今回の戦禍における人道支援の寄付に充てることも決まったという。
全国の劇場や、ホールなど自主上映の問い合わせも急増し、上映決定箇所は数日間で当初の10倍ほどにも拡大。劇場や上映会により、独自の寄付先を掲げたり割引価格を設けたりしているそうだ。
「映画は雄弁で得るものは十人十色。意味ある上映に、意義ある映画体験にしていただければ」と期待している。
上映館などは公式サイト(http://himawari-2020.com/)。映画人口減少に悩むミニシアターなども少なくない中だけに、改めて注目されそうだ。
(25日の電波新聞デジタルで詳報します)