2022.03.25 【関西エレクトロニクス産業特集】岡本無線電機自動車・医療・環境の3分野に注力

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 岡本無線電機は来年度からスタートする3カ年の中期経営計画で、三つの成長分野と海外展開を強化する。「自動車」「医療」「環境」の3分野への取り組みをこれまで以上に注力し、海外では拠点での機能拡大と拠点同士の連携をこれまで以上に推進する。岡本崇義社長は「『環境』はこれまでの『エネルギー』を発展させたかたち。カーボンニュートラルなども意識した取り組みを推進するという思いを込めた」と話す。

 海外は中国やアジアの拠点の機能強化や拠点同士の連携をこれまで以上に図る。中国では上海など、アジアではタイなどに拠点を構える。一方、拠点により設計・開発やアセンブリの対応ができる拠点が限られていた。今後は、各拠点での機能を強化し、提案できる幅を広げる。また、日系企業だけでなく、ローカル企業の開拓にも注力。拠点同士の情報共有も進め、機能連携強化も図る。

 今期の売上高は、前年比120%程度で着地の予定。半導体製造装置向けや自動車向けなどが好調。半導体不足などの影響はあるものの、現在も好水準での受注が続く。来年度もこれまでと同様の水準で受注が続くと見込み、前年を上回る計画をしている。

 岡本社長は「品質対応力や技術力向上なども推進し、これらの強みを生かし、今あるニーズだけでなく潜在的なニーズの創出にも力を入れ、先の需要もつくりたい」と語った。