2022.03.30 足取りたどる企画展は最新鋭照明の中で「ゴジラ」特撮で知られる巨匠
SALIOT picoを活用している展示例(井上玲子による彫刻作品)
ゴジラなど円谷作品をはじめ、特撮で知られる井上泰幸氏。その功績と日本の特撮映像史を俯瞰(ふかん)する「生誕100年 特撮美術監督 井上泰幸展」が、東京都現代美術館で開催中。ここで、電子部品大手・ミネベアミツミが最新鋭の照明で協力し、快適な観覧を支えている。
同社の照明、SALIOT(サリオ)は、超精密加工技術を応用した薄型レンズを活用し、適切な光学制御を行うスマートLED照明。無線を使って調光・調色・配光角度の変更や、照射方向の調節などができる。会期中に作品追加やレイアウト変更などがあっても、通常のような大がかりな高所作業などが不要で、遠隔操作で作業しやすい。高い演色性で、上質で柔らかな光を自由に変化させられるといった特長も発揮している。一つ一つの作品について、来場者の目線で個別調整を丁寧に進め、臨場感を持って鑑賞できるようにした。
井上氏の足取りを紹介する本展は、スケッチやデザイン画、絵コンテ、ミニチュアなど多彩な内容。次世代に向け創造的なインスピレーションを喚起することを目指している展示で、その魅力や表情を細部まで引き出す照明の在り方も、大きな役割を果たしているようだ。