2022.05.25 三菱電機、品質不正累計148件に新たに10製作所で判明

品質不正問題の第3報を公表した

 三菱電機は25日、品質不正問題の第3報を公表し、換気扇などを生産する中津川製作所(岐阜県中津川市)や昇降機を生産する稲沢製作所(愛知県稲沢市)など新たに10製作所で判明、さらに101件の不正が15製作所で判明した。不正の累計件数は148件に達した。調査完了は今年秋にずれ込む予定だ。

 アンケート調査を基に全22製作所で2303件の要調査案件が挙がっていたが、そのうち8割以上の1933件の調査を終了。判明した全148件の不正のうち、意図的なものは66件とした。

 見つかった不正はこれまでと共通した問題が多く、手間がかかることなどを理由にした検査や試験の省略だ。半面、系統変電システム製作所赤穂工場(兵庫県赤穂市)では、変圧器のコスト削減のために、社内基準とは異なる設計に変更するという設計不正が判明している。

 三菱は再発防止に向け、品質、組織、ガバナンスの三つの改革を進めている。全社変革プロジェクト「チーム創生」が「骨太の方針」を3月に策定、実行に移るなど進捗も見られるが、改革はまだ半ばだ。