2022.06.16 医療・健康データの産業化オールジャパンで促進、団体を来年度設立

「PHRサービス事業協会(仮称)」の設立宣言に関するイベントに集まった参加企業の社長ら=16日、東京都港区

 健康診断情報や薬剤情報といった個人の健康・医療データを生涯にわたって記録するパーソナル・ヘルス・レコード(PHR)を活用したサービスを広める団体「PHRサービス事業協会(仮称)」が来春にも立ち上がる。経済産業省の支援を受け、大手のIT企業や製薬会社などが業種の垣根を越えて連携し、オールジャパンの体制でPHRサービス産業を育成。国民の健康寿命の延伸や生活の質向上につなげることを目指す。

 NTTやオムロン、エーザイ、塩野義製薬、住友生命保険など15社の幹部が16日、ANAインターコンチネンタルホテル東京(東京都港区)に集結し、設立宣言のイベントを開いた。

 まずは2023年度早期の設立に向けた準備を進め、団体の活動方針やPHRサービス産業の将来を見据えたビジョンを策定。設立後は当面、サービスの品質と信頼性を高めるための環境整備や消費者への啓発活動などに取り組む方針だ。

 イベントでは、SOMPOホールディングスの櫻田謙悟グループCEOが「団体設立ステートメント」を発表。集めた多彩なデータを連携・分析することで、「健康寿命の延伸に資するサービスやウェルビーイング(幸福度)に資するサービスが期待される」と強調した。

(21日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)