2022.06.28 東芝社外取締役の綿引氏が総会後に辞任「物言う株主」2人の取締役選任に反対
東芝の社外取締役で弁護士の綿引万里子氏(元名古屋高裁長官)が辞任したことが、28日わかった。同日の定時株主総会で再任されたが、総会後に辞任の申し出があり、東芝がこれを受理した。綿引氏は、「アクティビスト(物言う株主)」とされる外資ファンド幹部2人の取締役選任に反対していた。
東京都新宿区で同日開いた定時株主総会で、東芝が提案した取締役候補者全13人の選任案が可決されたばかりだった。
東芝の発表資料によると、綿引氏は総会後の取締役体制を踏まえ、取締役会が一体となって進むためには自身が退任することがふさわしいと考え、取締役辞任を申し出たという。
綿引氏に対する賛成比率は暫定で65.87%で、13人の中で最も低かった。反対は約20%だった。物言う株主が反対した可能性があるとみられる。
また、総会後に召集された取締役会で、企業のM&A(合併・買収)助言会社フーリハン・ローキーで会長を務める渡辺章博氏を取締役会議長に選任した。