2022.07.01 【家電総合特集】掃除機コードレススティック型が伸長、軽量化や電池性能進化

清潔・快適志向の高まりでコードレススティック掃除機を中心に堅調な需要が見込める掃除機

 在宅時間が増え、室内の清潔・快適性向上へのニーズが強まる中、掃除機への関心が高まっている。在宅時間が増加することで、掃除の頻度が増えたユーザーも多い。

 このため、軽量で取り回しに優れたコードレススティック掃除機の需要が伸びている。今では家庭のメインの掃除機はコードレススティック掃除機となっている。

 コードレススティック掃除機は、各社から軽量かつハイパワー、デザイン性に優れた製品が投入され、市場が活性化している。

 掃除機市場は、コロナ禍に見舞われた2020年度、5年ぶりに増加に転じ、前年比11.8%増の488万4000台(日本電機工業会=JEMA調べ)と2桁伸長した。

 在宅時間の増加によって、室内環境への清潔意識が従来以上に高まり、コードレススティック掃除機を中心に好調に推移した。21年度も好調だった20年度の水準を上回り、前年比1.1%増の493万1000台と2年連続の増加で、旺盛な需要がある。

 掃除機全体に占めるスティックタイプの掃除機構成比は64%(20年度/シャープ調べ)で、かつて主流だった紙パック式やサイクロン掃除機といったキャニスター掃除機を上回っている。

 掃除機の買い替えサイクルは約7年といわれ、7年前の市場ではキャニスタータイプの掃除機が67%を占めており、この間に掃除機の売れ筋商品が逆転した格好だ。

 このため、キャニスター掃除機からスティック掃除機への買い替え需要が、今後も続くとみられ、特に軽量で取り回しに優れたコードレススティック掃除機への関心が集まりそうだ。

 この7年間で、コードレススティック掃除機のスペック、デザインは大きく進化している。軽量化については2キログラムを下回る機種があるほか、電池性能の進化で最長運転時間も伸びている。

 軽さ・パワーにとどまらず、ごみ取れ性能、ブラシへの髪の毛の絡みにくさなどのメンテナンス性、インテリアに映えるデザインの採用など、多様化するニーズに対応した商品開発が活発だ。

 コロナ禍で在宅率が高まり、清潔・快適志向が強まる中で、掃除にかける時間が増え、掃除の頻度や、今まで以上に室内をこまめに掃除する人が増えている。

 こうした掃除スタイルの変化に合わせ、各社ではさまざまな特長を組み込んだ商品開発に力を入れ、買い替え需要の顕在化に力を入れている。