2022.08.19 【ハムフェア特集】アマチュア無線機器の動向デジタルモードが急速に普及

 アマチュア無線機は、ここ十数年で急速にデジタル化が進み、最新の無線機はSDR(Software Defined Radio)がほとんどだ。それに伴い、C4FMやD-STAR、FT-8といったデジタルモードが急速に普及している。特に、FT-8は、小電力でも海外交信(DX)が簡単にできることから急速に普及している。現在、FT-8の運用にはパソコン(PC)の使用が必須だが、PCと無線機との接続も無線機側がFT-8のプリセット設定を標準で持つものが増え、簡単になっている。

アマチュアバンド拡大

 デジタルモード海外交信での整合性や中波帯の業務無線局数の減少により、2020年4月に1.9メガヘルツ(1.8メガヘルツ)帯および3・5メガヘルツ帯のアマチュアバンドが拡大。特に1.9メガヘルツバンドでは、1800~1875キロヘルツの75キロヘルツ幅に拡大され、4アマも運用できる全電波型式区分もできた。

 また、09年3月末には、電信と狭帯域デジタルモードだけの許可だが長波の135キロヘルツ帯が新割り当てされ、7メガヘルツ帯が100キロヘルツ拡張されて7200キロヘルツまでとなった。同様に15年1月には、中波の475キロヘルツ帯も割り当てられている。

 両帯域とも、波長の長い周波数帯ではアンテナなどに工夫が必要で、アマチュアの技術向上が期待されるほか、アマチュア無線での長中波帯での電波伝搬実験にも注目が集まっている。