2022.09.01 「グリーン鋼材」の価値認める社会へ JFEスチール、脱炭素へ1兆円投資も

発表資料から

 素材関連業界で、最近注目されている「グリーン」素材。そんな一つ、温室効果ガスを極力出さない形で生産された「グリーン鋼材」をめぐる取り組みが、欧州などで進んでいる。日本の関連業界も対応が迫られている。

 こうした中、JFEスチールは1日、カーボンニュートラル(CN)戦略説明会をオンラインで開き、同社の取り組みを打ち出した。プロセスの低炭素化によって、2030年度にCO₂排出を3割以上減らすことを目指し、1兆円規模の設備投資を掲げた。デジタルツインを活用するようなDXも進め、CNにつなげていきたい考えだ。

 ここで、同社が強調した柱の一つが、やはりグリーン鋼材。ただ、見た目や性能が特に変わるわけではない素材について、「グリーン」を理由にユーザーが選ぶようになるには、「社会の行動変容が必要」とも指摘した。政策的な後押しなどの必要性も提起した。

 このほか、電気炉能力の増強や、「直接還元鉄」活用へ、UAEの企業との連携なども打ち出した。
(2日付の電波新聞・電波新聞デジタルで詳報します)