2022.09.20 【中部産業特集】リバウンドエレクトロニクス 名古屋に東海営業所開設 地域に根差したサービス提供

塚原 代表取締役

 リバウンドエレクトロニクスは、英国に本社を構える電子部品・半導体の独立系代理店。欧州で培ったノウハウとグローバルネットワークを生かし、多種多様な製品の供給を実現している。今年8月、名古屋に東海営業所を開設。地域に根差したきめ細やかなサービスを提供し、さらなる成長を目指す。

 東海営業所は愛知、岐阜、静岡、三重を管轄とし、東海地区に拠点を置く大手企業の工場や地場の中小企業まで幅広い顧客への営業活動を展開する。8月の開設から日は浅いものの、新たな顧客とのビジネスも着実に増えている。

 日本法人の塚原雅之代表取締役は「地元に営業所があることで頻繁に顧客訪問ができ、顧客も気軽に質問や要望を言ってくれる。それに対応することで顧客との関係もより強くなっている。自動車産業が集積する名古屋を中心に東海地域は、工作機械や産業機器の生産も盛ん。当社の調達力やサポート力を必要としてくれる企業は多い」と話す。

 2021年から続く半導体不足はやや解消しつつあるものの、一部製品では依然として品薄感が続く。同社への引き合いも強く、セカンドソースとして長期的な取引を求める企業は多い。

 地方での拠点開設による体制強化を進めるとともに、入手困難な製品の代替品提案など新たなサービス拡充にも取り組んでいる。大手半導体メーカー製品と互換性のある製品を取りそろえ、顧客への提案を進めていく。

 塚原代表は「今回の半導体不足で設計変更の必要性を感じている顧客も多い。設計変更は時間もコストも掛かるため、フル生産の状況下では対応できなかった顧客も今後検討し始める。EOL(製造中止)も増えているため、互換製品の需要は高く、今後力を入れていく」と話す。

 地域に根差したサービスを通じて顧客の部品調達に貢献するとともに、設計変更が必要と思われる顧客には代替製品の提案をして支援を進める。

 「外資系でありながらも日本的な商習慣に合わせて対応できる当社の柔軟性を喜んでくれて、顧客が顧客を紹介してくれることもある」(塚原代表)とし、人材育成やさらなる体制強化に取り組んでいく。