2022.09.27 独ボッシュ、日本で「地産地消」 ウクライナ情勢の影響を抑え、地政学リスクにも対応

新設されたライン(提供=同社)

 ドイツのボッシュグループが、電動ブレーキブースターのグローバル5カ所目の拠点として、日本の栃木工場で生産を始めた。

 生産するiBooster(アイブースター)は、油圧ブレーキの昇圧をサポートするモーターが搭載された電動ブレーキブースター。高い昇圧性能などの特長がある。拡大する需要を取り込むため、先行拠点のノウハウを生かして最新の自動化も盛り込んでラインを整え、近く出荷を始める。

 背景には、サプライチェーンのリスクに対応する狙いもある。「中国など他地域で何かあった場合でも、日本の拠点で生産し、カバーできる可能性がある」

 ロシアによるウクライナ侵攻の余波で、製造設備の輸送について、当初予定のロシアの航空機利用ができなくなり、時間のかかる船便に切り替えるなど想定外の状況も。それでも影響を最小限に食い止めた。

 (27日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報しています)