2022.09.29 【部品メーカー・商社ASEAN特集】メイコーエレクトロニクスベトナム(メイコー)、ベトナムの生産体制を強化・拡充

メイコーエレクトロニクスベトナム

井田 工場長井田 工場長

 メイコーは、ベトナムで生産体制の積極的な強化・拡充を図っている。ベトナム工場(ハノイ市)では車載、スマートフォンなど向け貫通板、HDI基板、タンロン工場(同)ではスマホ用HDI基板を中心に生産。その生産能力はASEAN地区最大級だ。

 ベトナム第3工場でパッケージ・モジュール基板の立ち上げを進めるほか、車載用最先端ビルドアップ基板やパッケージ基板の生産増強を企図し、クアンミン第2工場を着工。グローバルユーザーのニーズに呼応して生産能力を高め、日本、中国、ベトナムで拠点の対応力を強化する。

 主要工場のベトナム工場「メイコーエレクトロニクスベトナム」は、ハノイ市タクタット工業団地に立地し、第1/第2/第3の3工場がある。約17万平方メートルの敷地面積を有し、従業員数は約5000人。井田秀二工場長は、最近の生産動向について「ベトナムは最も注目されている地域であり、右肩上がりのトレンドに変化はない」と話す。

 ベトナム第1工場はFPC製造とEMS事業、第2工場は車載やスマホ向けのリジッド系プリント配線板製造を行い、23年度上期には第3工場でパッケージ、モジュール基板生産を立ち上げる。

 「第3工場への投資はほぼ完了した。23年4月以降、生産を立ち上げ、次いでMSAP工法による量産を目指す」(井田工場長)。

 同社グループのベトナム製造拠点はベトナム工場のほかにタンロン工場、クアンミン工場、EMS拠点のMEIKO TOWADA VIETNAM。クアンミン第1工場でEMS事業を予定するほか、最先端基板の生産に向け、クアンミン第2工場も着工した。

 メイコーの坂手敦取締役常務執行役員は「ベトナムでは貫通板、多層基板、ビルドアップ基板、FPC、パッケージ基板、実装・組み立てなど当社の全事業に関わる生産が可能で、今後も全事業を伸ばしていく。売り上げに占めるベトナム生産比率は35%前後だが、今中計期間中に比率では中国を上回るだろう」と述べた。