2022.11.01 ヤマダHD、仙台市に大型店を3日オープン DX活用で「ライフセレクト進化版」提案
3日にオープンするテックライフセレクト仙台あすと長町店
ヤマダホールディングス(HD)は3日、大型新業態店「テックライフセレクト仙台あすと長町店」(仙台市太白区)をオープンする。セミセルフレジ対応のスマートカートやEC(電子商取引)で注文した商品を好きな時間に受け取れる専用ロッカーなどを初導入。暮らし丸ごと戦略の要である「ライフセレクト」の進化版として展開していく。
「あすと長町店を基本にライフセレクトを進化させていく。世の中の変化を先取りしていく」。1日に開催した新店の内覧会で、山田昇会長兼社長CEOは、店舗開発の方向性をこう強調した。
3日開店の新店は、売り場面積1万4876平方メートルで駐車台数は約860台という大型店だ。仙台駅から一駅のJRに加え、地下鉄が乗り入れ、周辺ではマンション開発が盛んな地域に立地する。目標年商は100億円を掲げている。
ヤマダHDは昨年11月、広域商圏の取り込みを目指した「LABIライフセレクト茅ヶ崎」(神奈川県茅ケ崎市)をオープン。そこから約1年経過し、得られた知見を生かした新店が仙台あすと長町店になる。
DX化はその最たる例。スマートカートやWeb注文品の受け取りロッカーだけでなく、Web注文品を駐車場で受け取れる「カーブサイドピックアップ」、購入予定の商品を販売員がレジに用意してくれる商品購入カード発券機も導入。アプリと連動して市価をタイムリーに表示したり在庫確認したりできる電子棚札など、DXを生かした新しい買い物体験が可能になっている。
新たなサービスの導入で変化するニーズに応え、2次商圏として東北6県・860万人の取り込みも視野に、年商100億円を狙う戦略的な店舗との位置付けだ。東北地方から一度は撤退していたが、宮城、福島、山形を中心に3万人以上の会員を持っていた大塚家具商品も復活した。
同時に、太白区とのSDGs(持続可能な開発目標)推進に関する連携協定を締結。子どもを連れた家族優先の駐車スペースを10台分用意し、近隣の公園利用者も使えるようにした。これもヤマダ店舗で初の取り組みだ。今後、ヤマダHDは全国各地で自治体との連携を強化する方針も示している。