2022.11.25 【はんだ総合特集】ジャパンユニックス はんだ付けロボを提供 レーザー照射の新技術製品化

「デュアルエリアソルダリングシステム」

 ジャパンユニックスは、非接触ではんだ付けができる半導体レーザー式や超音波式、こて式などのはんだ付けロボットを、車載基板向けをはじめグローバル市場で提供している。

 同社はレーザー照射技術として、スルーホール端子向けにレーザー光を「円形」のまま外径寸法を変化させるだけで、レーザー光エネルギーは中心が強く当たるトップハットの「マルチファイ」技術や、レーザー光照射範囲内のエネルギー密度が均一で、円形以外の形状(正方形、長方形)のビームが照射できる「エリアレーザー」技術を既に開発してきた。

 新たにレーザーはんだ付けロボットのレーザー照射新技術エリアレーザーを開発し、同技術を応用した「デュアルエリアソルダリングシステム」を製品化した。

 同システムはこれまでに開発したレーザー照射技術をさらに進化させたもので、2ミリメートル角の正方形内のはんだ付けが2点同時に可能なほか、上下両面からのレーザー照射もできる。

 全体加熱ではなく、エリアレーザー照射範囲の局所加熱となり、製品への熱負荷を軽減する。リフローオーブンに比べて設備設置面積の省スペース化が図れ、CO₂排出量が少ないことからカーボンニュートラルにも貢献する。

 レーザー出力は130W。空冷式レーザーを採用しているため、大掛かりなメンテナンスが不要になる。

 用途はSMT工程では難しい局所はんだ付け、コネクター、FPC+FR4、フラットケーブル、電源回路周りのはんだ付けなど幅広い。

 専用ソフトウエア「Thermo Pro」を搭載し、エリアレーザーの理想的なプロファイル制御を行う。

 異なる熱容量の部品のはんだ付けでも温度制御を行うことで、部品への熱負荷を軽減する。

 また専用ソフトウエア「Soldering Manager Pro」を併用することで、リアルタイムでそれぞれのはんだ付け状態をモニタリング、パソコンへの保存ができる。同軸カメラによる動画保存機能も搭載可能で、遠隔でも充実した生産管理を行うことも可能になる。

 データリンクによる通信で外部からの条件編集や、コントローラーでやに入りはんだの制御も行える。