2022.11.30 【この一本】「ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ」(配給:キノフィルムズ)
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夏目漱石にも影響を与えた「ネコ画家」のルイス・ウェイン(1860~1939)の物語。テレビシリーズ「SHERLOCK/シャーロック」(2010~17年)や映画「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」(14年)で知られる英国の俳優、ベネディクト・カンバーバッチがルイスを演じる。
英国の上流階級に生まれ、父亡きあとの一家を支えるためにイラストレーターとして活躍するルイス。大反対する周囲の声を押し切り妹の家庭教師エミリー(クレア・フォイ)と結婚するが、まもなくエミリーは末期ガンを宣告される。
庭に迷い込んだ子猫にピーターと名付け、エミリーのために猫の絵を描き始めるルイス。深い絆で結ばれた“3人"は、残された時間を大切に過ごすが、エミリーは亡くなってしまう。それから、ピーターを心の友とし、ネコの絵を猛然と描き続け大成功を手にしたルイスだったが、次第に精神的に不安定になっていく。
その中でルイスは「どんなに悲しくても描き続けて」というエミリーの言葉の本当の意味を知る──。
カンバーバッチの演技など、映像作品として見応えがある。何よりも猫の扱いが時代によってこんなに違うものなのかと驚き、現代に生まれてよかったと感じた。
12月1日からTOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー。