2023.01.17 【半導体/エレクトロニクス商社特集】ディジ インターナショナル 江川将峰日本法人社長
江川 社長
ブランド統合と新製品拡充を推進
ディジ インターナショナルは、ZigBeeやWi-Fi、セルラーなどの各種無線ネットワーク技術を駆使したIoTコネクティビティー製品およびサービスを提供するリーディングカンパニー。M&Aにより拡充した製品のブランド統合と新製品の投入により、さらなる成長を目指す。
2022年度(22年9月期)は過去最高の売上高を記録した前期比で26%増となる3億8800万ドルを記録。日本法人としても20%以上の伸長となり、幅広い分野が業績をけん引した。23年度は、市場環境は不透明ながら、見通しは明るい。第1四半期(22年10~12月)は好調を持続しており、産業分野を中心に自動化の流れが需要を押し上げると見込む。
同社は近年M&Aを積極的に行っており、幅広い製品群のブランド統合と新製品の拡充を進めている。無線通信モジュールの新製品ではLoRaWAN対応の「Xbee LR」を22年7月に発表。部材不足の関係で出荷が遅れていたが、供給を開始する。
組み込みモジュール製品では、システムオンモジュール(SOM)の新製品「ConectCore MP1」を22年6月に発表した。STマイクロエレクトロニクスのMPU「STM32MP1」を搭載した業界最小クラスの無線モジュールで、設計の柔軟性を損なうことなくWi-Fi、ブルートゥース、有線コネクティビティーを統合している。
また、NXPセミコンダクターズの最新製品「i・MX9シリーズ」を採用した「ConectCore9」の開発も進めており、i・MX9シリーズの供給に合わせて、早期供給体制の構築を目指す。
日本法人の江川将峰代表取締役社長は「ハードの新製品に加え、周辺プラットフォームの拡充も進めている。ConectCore用の各種ソフトウエアキットをそろえ、組み込み音声制御ソリューションなども用意し、顧客からも好評をいただいている。23年度はハードのみならず、ソフトやサービスもテコ入れし充実させたい」と話す。
セルラールータ関連ではエンタープライズ向け「EX」、輸送向け「TX」、産業機器向け「IX」の各シリーズを取りそろえる。5G対応も可能で、多種多様な顧客ニーズに応える。