2023.01.31 【エンターテインメント総合特集】石川さゆり「残雪」が藤田まさと賞受賞 「寄り添える歌を届けたい」

「残雪」で藤田まさと賞を受賞した石川さゆり(前列中央)と、作詞・作曲の加藤登紀子(同列右から2人目)

授賞式で歌を披露する石川(右)授賞式で歌を披露する石川(右)

 昭和歌謡に大きな足跡を残し、日本人の心をうたった作詞家、藤田まさとの業績をたたえる「藤田まさと賞」(日本音楽著作家連合、同賞制定委員会主催)の2022年度受賞作に石川さゆりの「残雪」(テイチクエンタテインメント)が選ばれ、東京都内で授賞式が行われた。

 21年11月から22年10月末までに発売された39の楽曲の中から満場一致で選ばれた。

 「残雪」は石川の歌手デビュー50周年記念の第1弾シングルで、124枚目の楽曲。作詩・作曲は加藤登紀子、編曲は斎藤ネコ。

 旅立つ者の故郷への思いと決意を歌い上げた。

 授賞式で、加藤は「歌には希望がないといけない。テーマはいくつも浮かんだが(50周年を迎えた石川の)決意を感じ、日本人の心、日本語の奥にある世界を描きたい、追求したいと思った」と振り返った。

 受賞に当たり、石川は「作詩作曲、編曲者やディレクターと作品を作り、それをお客さまに届けることはなんて素敵なんだと感じている。私の歌が心の支えや背中を押す応援歌となり、皆さんの生活に寄り添えるよう歌い続けていけたらと思っています」とお礼を述べた。

 藤田まさと賞は1984年度の「祝い船」(門脇陸男・クラウンレコード)を皮切りに、特別賞を含む34作品がこれまで選ばれている。