2023.05.26 【北海道・東北特集】東北家電市場、省エネ家電の購入期待
本格的な夏商戦に向け、店内にはエアコンを多数展示している
東北地方は気温の高い日が多く、エアコンなど夏物家電の動きが目立つようになってきた。地域電器店では、自治体の省エネ家電購入の支援策などを活用し、販売に努めている。量販店でもエアコン、冷蔵庫などの動きが例年に比べ早くなっている。6月から電気料金の値上げが予定されており、省エネ性の高い家電品の購入が期待される。
東北地方では気温の高い日が続いている。18日には福島市で猛暑日を記録したほか、岩手県一関市などでも気温が35度近くまで上がった。仙台市で真夏日となったのは過去3番目の早さだ。
地域電器店 購入応援キャンペーンで販売伸びる
地域にもよるが自治体などでは省エネ家電普及のために、さまざまな購入応援策が取られた。予算などの関係で終了した自治体も多いが、エアコンや冷蔵庫、LED照明器具などの購入促進を図っていた。
福島県の地域電器店では福島県の省エネ家電購入応援キャンペーンを活用して、販売が伸長。店によっては前年同月比1.5倍の売り上げを達成した。キャンペーン終了後の動きを心配する店もあるが、現在は販売した家電品の設置や配送に追われている。
今後も気温上昇に合わせてエアコンの動きが続くのではないかと見ており、本格的な夏を前に高付加価値エアコンの販売に努めることにしている。
山形県の地域電器店でもエアコンの売れ行きが良い。暑さが早めに来ていることに加え、点検活動や不具合などもあり、買い替えにつながっている。
また、春前から4月以降の市町村のリフォーム補助金を活用したリフォームの提案などにも注力していたことから、今後刈り取りを目指す。
宮城県の地域電器店は、コロナ下では発生業務を中心に活動していたが、新型コロナウイルスの規制が解除されたことを受け、訪問活動を少しずつ再開。エアコンクリーニングの依頼も寄せられ、対応に追われている。
青森県の地域電器店はエアコンの早期予約販売に取り組む。早めの展開により、高付加価値エアコンの予約が増えている。また、電気料金の値上がりに関する相談が多く寄せられているので、家電品の使用状況などを確認しながらアドバイスしている。6月に電気料金の値上げが予定されており、今後さらに相談が増えると見ている。
家電量販店 省エネ効率の向上策提案
ゴールデンウイーク中は天候に恵まれたこともあり、仙台市内の家電量販店は来店客が例年より少なかった。翌週末には来店客数が戻り、エアコンや冷蔵庫などに動きが出てきた。
エアコンは複数台購入での特典があり、購入が進んでいる。エアコンとサーキュレーターなどの同時購入で省エネの効率を上げる提案なども行っている。今後は梅雨時期に向けて、除湿器などの動きも活発になる。