2023.06.05 各地域店、電気代高騰、省エネを商機に 最新家電へ買い替え訴求
省エネ性能に優れたエアコンを前面に出した福島市のナカオ
大手電力7社が6月の使用分から電気料金を引き上げるなど、消費者の省エネ・節約志向は高まる。各地域電器店は自治体の補助金やエコキャンペーンを活用して、盛夏を前にエアコン、冷蔵庫など省エネ性能に優れた最新家電への買い替えを顧客らに勧めている。
東芝ストアーのマトバ電気(福岡県福津市)では、電気代高騰をきっかけに最新の省エネ家電への買い替えを提案。顧客との間で電気代の負担が話題になることが増え、使用機会が増えるエアコンや、買い替えによる省エネ効果が高い冷蔵庫の訴求につなげている。
ただ、省エネへの関心が高まる半面、家電を含む価格高騰の影響で高価格帯モデルの販売は昨年より滞っている。リビング用エアコンの現在の売れ筋は20万円前後の機種。「以前より、安価なモデルを求める傾向が強まっている」(同店社長)という。
パナソニック系のナカオ(福島市南矢野目)もエアコンなど省エネ性能に優れた商品の動きが目立つ。
2月末から実施の自治体の購入応援キャンペーンを利用して、対象商品のエアコンなどを購入する人が多かった。同店社長は「電気料金の値上がりで、省エネタイプのエアコンの上位機種を販売するチャンスととらえ、提案を行っていく」と話す。
パナソニック系のパナショップ江南(愛知県江南市)はエコキュートの販売、リフォームの提案にも注力している。エコキュートは設置から十数年経ち、買い替え時期を迎えた顧客もいて、資源エネルギー庁の「給湯省エネ事業」の補助金を活用して、高効率給湯器の設置を促している。
太陽光発電装置の導入もアピール。発電した電気を自家消費することで、購入電気代の低減につながることを訴求している。
(6日付電波新聞、電波新聞デジタルで詳報します)