2023.06.13 238層のメモリー量産開始 韓国SK「4D NAND」技術 世界最高層

量産の始まったフラッシュメモリー

 半導体大手、韓国SKハイニックスは、記憶素子(メモリーセル)を238層に積み重ねた「4D NAND」型フラッシュメモリーの量産を始めたと発表した。また、海外のスマートフォンメーカーと共に、製品の認証手続きに入った。世界最高層の水準といい、データ伝送速度の50%向上などを達成。米マイクロン・テクノロジーなどと競争が進むとみられる。

 メモリーセルを積み重ねて大容量化・高性能化を図る「3D(3次元)NAND」は、主要ベンダー各社が開発に取り組んでいる。

 SKは2018年に発表した96層NANDから、従来のフローティングゲート方式に比べてセル面積を縮小し、読み書き性能を向上させる「チャージトラップ(電荷捕獲)」方式と、周辺回路をセルアレイの下に置く「PCU(ペリフェラル・アンダーセル)」を組み合わせた独自技術を採用。「4D NAND」として差別化を図り、一般的な3Dよりセル面積の小型化や、より高い生産効率を実現できると訴求している。

 (14日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報予定です)