2023.06.21 病院給食の省人化へ前進 パナコネクトなどが自動化システム

システムが導入された現場

 病院給食をセントラルキッチンに集約する院外調理方式は省人化効果が高く、導入拡大が見込まれる。

 ただ、トレイに食事を盛り付ける「トレイメイク工程」は、患者ごとの症状やアレルギーを考慮するため、食事の組み合わせが場合により数百万通りになり、誤配膳・誤提供につながりやすい。

 また、限られた時間で多くの食事を正確に配膳する必要があり、提供数拡大のネックとなっている。

 パナソニック コネクトは第一食品と、こうした病院給食の作業で重要な盛り付けについて、自動化システムを開発し、報道陣向けの説明会を21日、神奈川県相模原市で開いた。誤った配膳などを防ぎつつ、複雑な盛り付けに対応し、省人化も図るソリューションとして普及が期待される。

 ラインの実際の模様が披露された。約3年間をかけてシステムを開発したといい、両社は「パナソニックグループの総合力を生かしつつ、協業の中でしっかりビジネスとして育てたい」「都市部でのニーズが特に強い。多くの引き合いをいただいている」と手応えを話した。