2023.07.20 【ケーブル技術ショー特集】住友電気工業 地域DXで課題解決 HEやSTBなど製品紹介
新型JC-HITSトランスモジュレータ
住友電気工業は、「Connect with Innovation 世界がつながる。世界が進む。そこに、住友電工の技術。~DXで地域課題解決~」をテーマに、地域DX(デジタルトランスフォーメーション)に役立つヘッドエンド(HE)や伝送路、セットトップボックス(STB)などの製品とともに、地域DXや地域課題解決に向けた提案を行う。
HE装置では、ケーブルテレビ連盟が推進する「2030ケーブルビジョン」にのっとり、「オールIP放送システム」と「ACASマイグレーション」を基軸に地域情報と放送サービスを有機的に連携させるIP放送に対応したHE装置を参考出展。既存サービスの更新をさらなる高実装・省電力で実現する「FLEXCITER」シリーズの2K/4K対応HE、高度ケーブル自主放送HEや、ACASマイグレーションを容易にする装置として、新型JC-HITSトランスモジュレータも展示する。
伝送路の強靭化(きょうじんか)対応のソリューションでは、増大するトラフィック需要を支える10GE-PONシステムとして、OLT(局側装置)、ONU(宅内装置)、GE-PON管理サーバー「GPMS3000」と、省人化を実現するサブHEなど遠隔地でOLT集線装置に障害が発生した場合でも自動で復旧を行うOLT冗長スイッチをDXソリューションの一つとして展示。
今年はOLT冗長スイッチと管理システムと連携して提案する。さらに、集合住宅などの快適な通信環境を省電力で提供するソリューションとして、Remote-PHYも提案する。
STBでは、12月以降KDDIから提供開始予定の「ケーブルプラスSTB-2 mini」を展示。ダブルチューナー搭載の小型端末で、環境に配慮した再生樹脂を採用。「オールIP放送 HE」に合わせた多チャンネルサービスIP放送対応STB、家庭の2台目STBとして、小型でシンプル、安価な「シンプルSTB」を参考出展。SDGsに配慮した環境に優しい素材を用いてGX(グリーントランスフォーメーション)や地域DXに貢献できるSTB製品やリモコンなどを展示する。
STBの活用として、東京トラベルパートナーズ、関西イノベーションセンターと共同で展開する自宅のテレビで体験できる視聴者参加型リモート観光配信サービス「旅介ちゃんねる」のライブ配信も行う。
地域課題を解決する提案として、ハイブリッドキャストを活用した防災カメラ映像や地域情報(コミュニティーチャンネル)を提供する「ライブ配信システム」を展示。今回音声出力を同期させる機能を追加し、災害対応以外のDXサービスとして訴求する。また、さらなる高画質を実現して帯域利用効率を向上した「統合型自主放送装置」、RF(光AM)伝送をIP化して省電力・省力化を実現する「RF-IP伝送システム」など、地域DX・GXを推進するさまざまな提案を行う。
新技術への取り組みとして、メトロ網向け次世代イーサネット装置「FTU9100+XR Optics」や同社独自のAIを利用した超高効率映像圧縮伝送技術「AVP」装置を参考出展する。