2023.07.27 【半導体/エレクトロニクス商社特集】ミカサ商事 ソリューション事業を拡大へ 文教、監視カメラ、ロボットの3分野で成長

中西 社長

 ミカサ商事は9月に創業75周年を迎える。5月には創業の地に本社を移転(大阪市中央区北浜3-5-29日本生命淀屋橋ビル19階)した。旧本社ビルでは6フロアに分かれていた140人の社員がワンフロアにそろい、次の飛躍に向けて成長を加速させる。

 中西日出喜社長は「われわれを取り巻く環境が大きく変わる中、新天地で2030年のありたい姿に向けて社員一丸となって取り組んでいる。社員400人規模のエレクトロニクス商社として、また、目標である株式上場会社としてもクリアしたいと考える売上高1000億円、営業利益50億円を30年の目標に掲げ、できるだけ前倒しで達成することをミカサグループ全社員で共有している。あとは、やるべきことをやるだけだ」と話す。

 商社、メーカー両事業の強化とともに成長戦略として打ち出すソリューション事業は、文教、監視カメラ、ロボットの3ソリューションの拡大を図る。得意とする文教では、グーグルと連携して取り組むGIGAスクールの次のステップとして、「全ての学校のDX推進室」をコンセプトに、校務支援ツールや学習支援ツールを備えた学校ごとの教員ポータルサイトの構築、提供を目指す。

 監視カメラは、台湾メーカーとパートナーシップを結び、セキュリティー市場の需要に対応。i-PRO社の名刺サイズ小型AIネットワークカメラで作業エリアに人が入るとロボットの動きを制御するシステムや、中国ダーファ・テクノロジー社の超小型検針用ネットワークカメラを使ったアナログメーター検針の提案営業にも力を入れる。

 ロボティクス関連では、中国エリートロボット社の協働ロボットにデンマーク・オンロボット社の2本指/3本指/吸着ハンドを組み合わせたピック&プレイスを、AGV、AMRとともに電子部品組み立て工程などに訴求していく。

 23年度は、30年のありたい姿からバックキャストで策定した中期経営計画(22~24年度)をほぼ1年前倒しで達成する、売上高590億円(グループ連結)を目標に掲げている。