2023.07.27 【半導体/エレクトロニクス商社特集】岡本無線電機 組織超えた活動を推進 社員の活動履歴情報共有など
岡本 社長
岡本無線電機は、昨年度スタートした中期経営計画の目標達成に向けて、社内プロジェクトやベクトルを合わせた取り組み、組織を超えた活動などを推進している。訪問活動の情報共有や海外拠点でのエリア単位のミーティングなどさまざま。成長戦略に向けた基盤を築いている。
中期経営計画のコンセプトは「Take one step together and transform for realizing the super smart society」。全社が一丸となり、品質と技術力を備え、顧客へのお役立ち活動をすることを目指している。社内では組織の枠を超えて、組織横断のプロジェクトが各所でスタートしている。
この6月に始まったのが、社員の活動履歴の情報共有。企業に訪問した際の情報を社内で共有化し、「気付き」を提供できるような仕組み。「日々の活動の情報共有で相互にアドバイスできるようにしていく」と岡本崇義社長。海外拠点ではエリア単位で定例のオンラインミーティングを実施。ここでも成功事例の共有化などを行う。
同社では、重点事業として「Automotive」「Medical」「Environment」の3分野に加え、「Robot」分野への活動を国内で強化しているが、海外でも展開。各プロジェクトや海外拠点のエリアでのミーティングを4分野の成長の一助にする。「世の中は常に変化しており、その変化は大きなうねりになっている。技術の最先端を扱う当社も変わる必要がある。全社で変化に対応する必要がある」(岡本社長)。
2023年3月期の実績は増収増益で過去最高。国内では省エネ・省人化関連向けの需要が好調だった。在庫調整局面も続くが、来年からの市場回復を見越し、活動を強化する。足元ではセキュリティー関連向けの需要が好調。重点4分野でも省人化や脱炭素などがキーワードとなり需要が動いている。
岡本社長は「顧客との接点を増やし、訪問した内容を共有化し、相談し合ってよりよい内容を再度提案する流れをつくっている。顧客への『お役立ち』につながる活動を強めたい」と話す。