2023.07.27 【半導体/エレクトロニクス商社特集】ペナント 今月で創業50周年 ソリューションビジネス、2本目の柱に成長
大堀 社長
ペナントは、1973年創業のエレクトロニクス専門商社。「真心で部品をつなぐ」を理念に、半導体・電子部品・モジュール製品・電子機器を取り扱い、今月、創業50周年を迎えた。
創業以来、電子部品商社として、シャープ製の液晶関連製品、半導体、モジュールなどを中心とした販売を行ってきたが、加えて2000年代以降は、モノづくりビジネス(ソリューションビジネス)にも参入し、現在は、「デバイスビジネス」と「ソリューションビジネス」の2本柱で事業を展開している。
大堀明夫社長は、ソリューションビジネスについて「日系メーカーは海外生産移管を進める中で、小ロットの製品の開発が難しくなってきている。これをわれわれが請け負い、パートナーとタイアップしてEMS/ODMを実施している。分野別では車載関連や健康/医療関連などの製品が中心で、当社事業の2本目の柱になっている」と話す。
デバイスビジネスでは、シャープ製品などの日系メーカー製デバイスの販売に加え、中国メーカー製の液晶モジュールや光学部品、EMC対策部品など、海外メーカー製デバイスの販売も行う。
同社は、海外法人を上海、香港、シンガポールに展開し、日本製品の海外販売にも力を入れている。「海外販売では、信用できる現地商社とタイアップし、確実な回収を行うことで、安心して商品を納入できるよう努めている」(大堀社長)。
最近の国内販売向け主要商材では、シャープ製の新材料「適潤」や、ユニカ製の密閉型低消費電力デジタルサイネージモニターなどがある。適潤は、空調システムの研究で独自開発された液調湿剤を樹脂に含んだ材料で、湿度を高精度で調整することが可能。密閉型低消費電力デジタルサイネージモニターは、ソーラー発電対応・IP56準拠・高輝度バックライト不要などの特徴を持ち、工事現場などでの利用を提案する。
同社は、創業40年の節目を迎えた10年前には、東北大震災の被災地の学校に電子黒板などを寄贈した。「創業50年の節目である今年も、社会貢献につながる有意義なことを実施していきたい」(大堀社長)。