2023.07.31 キヤノンが「リケジョ」向け企業訪問 半導体装置・計測器の宇都宮事業所、県内の女子中高生に

キヤノンが開発した外部からの力を検出する「力覚センサー」を使ったロボットでゴルフボールを積み上げるデモを体験

 キヤノンの宇都宮光学機器事業所(栃木県宇都宮市)は31日、理工系の分野を志望する女性の学生に向けた企業見学会を開催した。

 県内の企業を訪問して、理工系職種で働く「女性先輩社員」の話を聞くなど職場体験を通じて進路選択に生かしてもらうことを狙いとした栃木県主催のイベント。

 キヤノンが実施するのは初めてで、県内の女子中高生10人が参加した。

 同事業所は、半導体・FPD(フラットパネルディスプレー)露光装置や計測機器の開発製造拠点。入社数年の若手女性社員が自身の業務を説明するとともに、開発を担当する製品を紹介した。

 半導体露光装置で用いるレチクル(フォトマスク)、レンズ、ウエハーの位置合わせに必要な「アライメントユニット」の設計を担当する社員は画像処理ソフトウエア開発の業務内容を解説した。

 光を使って回路パターンを転写する装置の説明を聞いた高校1年生は「パターンの設計は大変そうだが、やりがいがあると思った」と、理系職種へのあこがれを語った。

 交流会では「得意なのは国語だがやりたいのは物理」と進路選択に迷う参加者に対して、先輩社員が「大学の合同説明会などでいろいろ見比べるのも大事では」などとアドバイスしていた。

 先輩社員の1人は「自分の経験を若い学生の皆さんに伝えることで理系職種の魅力を伝えようと努めた」と振り返った。

 (後日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報予定です)