2020.02.21 【インバータ用部品特集】スミダコーポレーション 車載用インバータ向け製品拡充
磁気結合型リアクトル
スミダコーポレーションは、成長戦略として車載、インダストリー、コンシューマの3分野での事業展開を強化。その中で、インバータ関連分野での取り組みを推進している。
インバータで使用される同社の製品は、トランス、リアクトル、パワーインダクタ、チョークコイル、電流センサーといった巻線技術を応用したもの。特に自動車におけるxEVの普及を踏まえ、車載用インバータ向けのラインアップを拡充している。
トランスでは、インバータをはじめとする電源のスイッチング素子の技術動向を見ながら製品戦略を展開する。IGBT駆動用絶縁トランスに注力し、新製品を相次いで開発している。
代表的なものは、8.5×10.5×11.5ミリメートルサイズで電力容量が1.2W(60キロヘルツ)の「CEEH911」、11×12.7×11.5ミリメートルサイズで同1.6W(100キロヘルツ)の「CEEH1011B」、11.9×13.4×8.4ミリメートルサイズで同2W(100キロヘルツ)の「CEER117」など。
リアクトルでは、二つのコイルを独自の磁気構造で結合させ、小型化を実現した磁気結合型リアクトルを提案する。インターリーブ方式用リアクトルとしてコア材料および構造を最適化し、機器、装置の小型化に貢献。同社製のリアクトルに比べて、体積、重量を約30%減らした。
しかも高い直流重畳を実現した上に、大電流時の漏えい磁束を独自の閉磁路構造によって低減。周囲の電子部品への影響を抑制した。
パワーインダクタでは、EV、HEV関連向けの新製品開発を加速。フェライト系とメタル系のパワーインダクタにおいて、150度対応の製品を拡充させている。AEC-Q200車載信頼性試験に準拠。小型、薄型でありながら大電流に対応しているのが大きな特徴だ。5ミリメートル角サイズから12ミリメートル角サイズまで、キメ細かにそろえている。
このほか、産業用インバータ向けや太陽光発電パワーコンディショナ向けなど、リアクトルへの取り組みを強化。丸型銅線を巻線した一般的なリアクトルに加え、平角線をエッジワイズ巻きした構造の製品も供給する。
【インバータ用部品特集】目次
●インバータ、様々な分野で活用
●KOA シャント抵抗器「SLP」 幅広い抵抗値範囲もつ
●スミダコーポレーション 車載用インバータ向け製品拡充