2023.09.05 【スイッチ特集】オータックス ピアノDIPスイッチ「KPZシリーズ」開発中

KPZシリーズ

 オータックスは、1976年創業の産業用スイッチメーカー。ディップ(DIP=デュアル・インライン・パッケージ)スイッチでは、生産能力の向上を図っており、月産1800万個を超えるトップ水準の生産量で、業界をリードし、「DIPスイッチのオータックス」としての評価を確立している。

 DIPスイッチの操作方式では、スライド、ピアノ、ロータリーの各方式、またフルピッチ、ハーフピッチ、シングルラインタイプのSIPスイッチなど、1500品種以上の豊富な品種を誇る。

 同社はDIPスイッチについて、製品のリニューアルを積極的に進めている。

 ロータリーDIPスイッチでは、KUシリーズの後継に当たる「KZシリーズ」を2020年から販売開始しており、販売実績を上げている。ピアノタイプのDIPスイッチでは、リニューアル商品「KPZシリーズ」を開発中。24年からの販売開始を目指している。寸法は従来のKSPシリーズと同等ながら、「耐久性、操作性の向上」および「自動化量産対応に向け部品形状・構成の再検討による品質向上」を狙っている。開発においては、従来品との変化点を捉え、徹底的にレビュー(DRBFM)を実施している。

 操作用スイッチについてもリニューアルを進めており、スナップインロッカースイッチVシリーズの後継機種として「VZシリーズ」の販売を開始した。従来のスナップインロッカースイッチVシリーズと寸法は同等で、ON-OFF時の操作感触が良好で、防じん性能を有したスイッチを実現した。

 また設備の老朽化に伴ってFシリーズを生産中止して、新たに「FXシリーズ」を23年10月より販売開始する。

 同社は、スイッチにおいて、QCDを向上しながらも、さらに新たな価値を追求した商品創出を進めており、より一層の顧客満足度向上を目指している。