2023.09.13 家族の暮らし支援サービス普及に意欲、サブスクを大幅値下げ パナソニックHDの松岡執行役員
合同取材に応じたパナソニックホールディングス執行役員でYohana創業者兼CEOの松岡氏=13日、東京都中央区
パナソニックホールディングス(HD)執行役員の松岡陽子氏は13日、報道各社の合同取材に応じ、忙しい家族の暮らしを支援するコンシェルジュサービスを普及させることに意欲を示した。サブスクリプション(定額課金)型で提供する同サービスの月額料金を大幅に引き下げたことを弾みに、より身近な存在にしたい考えだ。
パナソニックHDが全額出資するスタートアップのYohana(横浜市西区)が手がけるサービスは「Yohahaメンバーシップ」で、2021年9月に米シアトルで立ち上げた。22年9月からは神奈川県を手始めに日本への提供も始め、これまでに提供エリアを1都3県に拡大。今年9月5日には国内の月額料金(税込み)を改定し、1万8000円から1万円へ引き下げた。
同サービスは、アプリを通じて暮らしのタスクを依頼すると実在の人間からなる専門チームが要望を聞いて解決に向けてサポートする仕組みで、背後で人工知能(AI)が支えている。依頼内容は毎日の献立や買い物リストの作成などと多彩で、支援したタスクの数は日米で累計約12万件以上に達したという。
同社の創業者でCEO(最高経営責任者)も務める松岡氏は「いろいろな人から声が聞こえてくれば、もっとプロダクトのアップデートができる。これからも暮らしに貢献したい」と強調。「いずれは日本のどこでも使えるようにしたい」とも力を込めた。
活用が急速に広がる「生成AI」の限界にも触れ、「生成AIがアベレージ(平均)なものを出してきても使いにくい」と力説。その上で「一人一人の家族にパーソナライズ(個別最適化)されたものをやっていく」と、人間を軸に据えたサービスで多様な暮らしを豊かにする考えを示した。
(後日、電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)