2025.07.04 ユニバーサルロボットが「最速協働ロボ」公開 多様な用途へ展開

動きが素早い新型協働ロボット「UR15」(右)=東京都港区

運搬で威力を発揮する協働ロボット運搬で威力を発揮する協働ロボット

 デンマークに本社を置く協働ロボットメーカーのユニバーサルロボット(UR)は、多様な用途に生かせる新型の協働ロボット「UR15」の出荷を日本で始めた。UR史上最速で動作する性能を武器に、自動車や金属・機械加工など幅広い業界の生産性向上を後押しする。 

 今回のUR15は、動作の半径が1300ミリメートルと広いハイパフォーマンスモデル。3日に東京都港区のUR東京オフィスで記者説明会を開き、国内で初めて新型のデモンストレーションを公開した。 

 ロボットの手先の最高速度は、毎秒5メートルを実現。業界や用途を問わず、サイクルタイム(工程にかかる時間)を短縮できるようにする。さらに独自技術で動作の軌道を最適化し、振動を抑えながら滑らかな動きを実現できることも特徴だ。

 また同日、ロボットの導入を支援する新たなオンラインシミュレーションツール「UR Studio」も発表した。 ユーザーが仮想空間上に「ロボットセル」と呼ぶ自動化システムを構築し、導入前にロボットの動作や周辺機器のレイアウトを検証できるようにする。ロボット導入の投資効果を最大化しながら、設計から立ち上げまでの意思決定を加速できるという。

 日本支社代表の山根剛氏は説明会で、「UR Studioを活用することで、今までロボットを導入したことがない企業にも検討してほしい」と述べた。