2023.09.21 東陽テクニカのR&Dセンター 新技術開発拠点を開設 実車EVの充電評価できるラボ

実車のEV充電試験ができるラボを備えた東陽テクニカのR&Dセンター

 計測器商社の東陽テクニカは21日、新しく設立した技術開発拠点をメディア向けに公開した。

 R&Dセンター(東京都江東区)は先月開設。本社(同中央区)をはじめ複数拠点に分散していた技術開発や検査、修理、校正などのサービス、物流機能を集約した。

 電気自動車(EV)の「充電テストラボ」は独第三者認証機関の日本法人「テュフ ラインランド ジャパン」との協業施設で、屋内で実車の評価が可能だ。

 現行の国際規格で評価するのに十分な最大350kWの電源容量で、CHAdeMOやCCS、GB/Tなど各国・地域の主要な充電規格に対応した試験器やシミュレーション機器をそろえた。EVから住宅などに電気を供給する「V2H」を想定した評価もできる。

 ICTラボはデータセンターの環境を再現した施設。専用の空調機器や電力設備と120台の試験装置を備えて、ネットワーク機器の各種評価を実施。5Gや800ギガbpsの次世代高速通信向け端末などの試験ができる。

 同社は計測機器の製品販売にとどまらず、高度な計測技術で価値を付加した提案でユーザーの計測課題に応える「ソリューションプロバイダー」への展開を進めている。

 木内健雄執行役員CTOは「これまで分散していた技術やサービス部門の社員が集まった。これまで以上に顧客の困り事を解決できる環境」と話す。

 (後日の電波新聞/電波デジタルで詳報します)