2023.09.22 【部品メーカー商社ASEAN特集】マストレーディング(タイ) マス商事

岩崎 MD

ワンストップスマートソリューション推進

 マス商事は、ヤマハ発動機(ロボティクス事業部)代理店として実装機を中心にプリント基板検査装置、クリームはんだ印刷機などSMTに関わる装置を幅広く扱う。

 同社は国内のほか中国(蘇州、深圳)、シンガポール、マレーシア、フィリピン、インドネシア、タイ、ベトナム(ハノイ、ホーチミン)、メキシコ、インドに営業拠点を構えて、海外展開する日系企業向けのビジネスに対応している。

 ASEAN各拠点はコロナ前の動きを取り戻し、売り上げも計画通りに推移している。マストレーディング(タイ)の岩崎壽一郎マネージングダイレクター(MD)は「ASEAN各拠点はコロナ前の動きを取り戻し、売り上げも計画通りに推移している。タイは日系企業の車載や家電、空調など、インドネシアは二輪向け、フィリピンも堅調でASEAN域内全体で販売が伸びている」と述べる。

 ヤマハ発動機は実装機YRM20、印刷機YRP10、検査機YSi-SP、YRi-Vなど最先端のSMT実装ラインの主力機器を全てそろえ、ヤマハブランドでライン構築が可能な「ワンストップスマートソリューション」を推進する。岩崎MDは「ワンブランドでSMTラインが構築できる強みを活用して売り上げ増を狙う」と取り組んでいる。

 各拠点の営業やサービス体制強化のために人員増強を進めている。同時にタイのエンジニアがベトナムの顧客をサポートしたり、ASEAN各拠点のエンジニアがインドの顧客をサポートするといったケースが増えている。岩崎MDは「ASEAN域内でのサービス技術者の顧客に対する横断的なサポートも積極的に行い、当社の強みとしたい」と話す。

 タイでも人件費上昇を背景に生産自動化のニーズは多く、以前から推進しているロボット活用など自動化の提案をさらに広げる。コロナ前まで実施し、好評を博していた顧客向けの技術セミナーを復活し、11月にはタイで開催を予定している。