2023.09.25 【九州・山口産業特集】オーイーシー CO₂排出量を見える化、脱炭素経営企業を支援
ドローンサミットに出展
ソフトウエア開発やネットワーク構築を手がけるオーイーシー(大分市、加藤健社長)は、高いIT技術を生かし、社会的な課題の解決に貢献している。
CO₂排出量の見える化ができる「カーボンノート」は、脱炭素経営に取り組む企業向けにビジネス教育事業のジャパンラーニング(東京都千代田区)と共同開発したCO₂排出量管理クラウドサービスだ。
専門知識がなくても利用でき、CO₂排出量の算出にかかる時間を大幅に削減し、企業が事業活動を行う上で排出するCO₂排出量の見える化と低減活動の定着を支援する。
オーイーシーはホームページでも、カーボンノートから出力した同社のCO₂の削減状況を掲示。月ごとのCO₂排出量を算出し、2023年度の年間排出量や13年度からの年間推移状況を公開している。
同社の温室効果ガス排出削減目標の達成に向けた取り組みとして、経済産業省のGXリーグ基本構想へ賛同、今年5月15日に登録された。
GXリーグは、GX(グリーントランスフォーメーション)に積極的に取り組む企業が、同様の取り組みを行う産官学とともに協働する場として設立され、今年度から自主的な排出量取引や、市場創造やルール形成などの議論に取り組む。オーイーシーは、13年度の温室効果ガス排出量を基準として、30年度は46%削減することを目指している。
同社はドローン事業も手掛けており、県などの実証実験にも参画。ドローン教育やドローンサッカーにも早くから取り組んでおり、9月に長崎で開催された第2回ドローンサミットにも出展している。
地方自治体向けシステムを多く手掛けてきた同社は、大分県玖珠町と衛星データの活用にも取り組み、宇宙関連の事業も支援している。
大分本社は新社屋を建設中で、DXをさらに推進していくため、新しいコンセプトで次世代にふさわしい建物として、社員が自由にディスカッションしながら働ける空間を目指している。1階には白を基調にした「OEC CUBE」、2階は打ち合わせ向けのオープンスペースと大人数収容可能な大会議室、3階に執務エリアとカフェテリアを設ける予定で11月竣工(しゅんこう)予定となっている。