シンクレイヤは、ケーブル技術ショー2023でも来場者に好評だった既設集合住宅内を光ネットワーク化するソリューションを中心に、新たな取り組みであるAR（拡張現実）の実演などとともに紹介する。

　展示では、特に都市部において課題となっている既設集合住宅への高速インターネットサービスの提供を可能とする「透明光ファイバー」や、「屋内用小型OLT」（参考出展）を提案する。

　既設の集合住宅では配管や美観の問題から各戸へ新規配線することができないことから、これまでは既設のメタル線（電話配線、テレビ配線など）を利用していた。しかし、OTTによるコンテンツ配信、リモート会議やeスポーツの普及に伴う光幹線の高速化に十分追従することができず、一戸建て住宅の加入者と同等のサービスを提供することは難しかった。

　今回紹介する透明光ファイバーはその課題を解決する有効な手段の一つになるはずだ。

　さらに、屋内用小型OLTを組み合わせることで、棟内光ネットワークの構築も可能となる。

　もちろん既設テレビ配線を用いたシステムも引き続き提案する。従来のCMCに比べ、より小規模な集合住宅にも適した「屋内用CMC」（参考出展）を新たに展示。多様なニーズに応えられるようラインアップを充実させていく。

　もう一つの展示アイテムとして、ARのデモンストレーションも行う。これはケーブルテレビ事業者の強みである「地域密着性」を生かし、地元企業やスポーツチームのPRや地域の活性化に一役買うサービスへの展開を目指している。

　AR自体は一つの技術に過ぎないため、それをどのように活用して効果を上げていくかをケーブルテレビ事業者と共に考えて開発していく。

　今回のイベントでは、実際にARを体験してもらいながら、ビジネス化の可能性を模索する。

　そのほか、10G-EPON ONU「SXEP200W」、D-ONU周りの配線をコンパクトにまとめる「D-ONU壁面取付ユニット」を合わせて訴求する。

　10月6日午前11時から会場5階「梅の間」でセミナーを開催する。「XRによる地域活性化の事例紹介」をテーマに、主にARを用いたサービス事例について解説する。