2023.09.29 【業務用無線特集】アルインコ 特定小電力トランシーバーに力 ハンディー型で初、4者間同時通話

「DJ-P400」

 アルインコは、特定小電力トランシーバーに注力している。昨年3月には同社初の車載・基地局用特定小電力トランシーバー「DR-PM300SE」を発売。7月には4者間の同時通話を特小ハンディーで初めて実現した「DJ-P400(愛称=トリプレックスプラス)」を発売し、ラインアップを拡充している。

 DJ-P400は同社が特許を取得した技術を用いて、外付けの親局なしで最大4者間の同時通話を可能にした機種。また、特小では初めてブルートゥース方式の専用ワイヤレスマイクに対応。3/4者間通話時のチャンネル設定はプリセット済みで、一つの番号を選んでセットするだけで使用できる。

 クレーンの玉掛けやドローン操作など3人、4人で同時通話がしたい時の作業連絡用無線システムとしての引き合いが強い。特に農業向けのドローン操縦でのニーズがあるという。

 DR-PM300SEは、車載にも基地局にも対応のトランシーバー。アンテナを含む無線部と車載無線機型の操作部を5メートルのセパレートケーブルで接続可能。アンテナを車両や建屋から外に出すことで通話エリア拡大が可能。付属するスタンドマイクとアンテナ付きの無線部はマグネット基台を採用。特殊工具なしで設置できる。

 特小無線の全47ch、2/3/4者間同時通話と交互・中継・連結中継の、同社製特小トランシーバーが対応する全通話モードを採用した。工事現場など騒音下でマイクに入るバックノイズを低減する最新のノイズキャンセル機能を実装した。重機やクレーン車など作業用自動車のオペレーションに最適という。

 同社は10月11~13日に東京ビッグサイトで開催される「危機管理産業展2023」に出展、これらの製品を出展する予定だ。