2023.11.09 次世代「ラジオ」、車内で存在感 モビリティショー初参加のradikoや民放連

未来のラジオを体感してもらったブース

 自動車の中で楽しめるコンテンツの代表はラジオ。ドライバーの相棒として、長く定着してきた。実際、アンケートでも、30%近い人が「車を運転しながら」radikoを利用している。

 しかし、車内のインターネット環境が整ったり、自動運転の普及も見据えられる中、キャビン(車室)空間も進化。ゲームや映像など様々なコンテンツが競合するようになる。

 ラジオがモビリティーの中で存在感を高めていくためには。そんな切り口で、日本民間放送連盟(民放連)とradikoが、東京ビッグサイトで今月開かれた「ジャパンモビリティショー2023」(旧東京モーターショー)に初出展。「コネクテッド」の新たな在り方を垣間見せた。

 番組と位置情報が連動した便利で魅力的な「未来のラジオ」を体験してもらうのがコンセプト。次世代モビリティーをイメージしたようなコックピットに座る来場者。ダッシュボードに見立てたタッチパネルでラジオ局を選ぶと、番組プログラムがスタート。前面の大型ディスプレーには、東京・有明の湾岸地域をイメージした風景が流れる。番組で流れる楽曲のアーティスト名やライブの情報も、ディスプレーに映し出される。

 ここまでならラジオの延長にも思えるが、さらに、走行中の位置情報に連動する形で、周辺のお店がレコメンドされてお得なクーポンが届く。加えて、交通情報だけではなくエリアに応じた災害情報も伝達した。

 「IоTの発達で、コネクテッドカーのさらなる普及が見込まれる中、モビリティー空間と相性の良いラジオもIoTを取り入れることで、ワクワクする車内空間の提供を目指す」。担当者は力を込めた。

 (10日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報予定です)