2023.11.15 【EdgeTech+特集】PTCジャパン ALMツールで制御ソフト開発の効率化を実現

 PTCジャパンは、今年から新設された「オートモーティブソフトウェアエキスポ」に出展する。制御ソフト開発における要件、テスト、品質などの管理をカバーする包括的なアプリケーションライフサイクル管理(ALM)ツール「Codebeamer(コードビーマー)」を提案する。

 コードビーマーは、昨年4月に買収したドイツのイントランドソフトウェア社が開発したツール。ソフトウエア開発における要件に対して、ソースコードやテスト情報などを一括で管理するほか、製品への実装などを支援する。ウオーターフォール型、V字型、アジャイル型など、顧客の開発手法に合わせた情報管理を実現する。

 オープンプラットフォームを基盤としており、一般的なALMの機能を拡張して、製品ライン全体の構成管理や複雑な業務プロセスの独自で柔軟な構成を可能にする。テンプレートも豊富に用意しており、開発する製品やプロジェクトの形態に合わせて、ライフサイクル・ワークフローの定義を簡単に利用できる。

 その柔軟性や使いやすいユーザーインターフェースが高く評価され、自動車や航空機、医療機器など規制の厳しい分野の制御ソフト開発に採用されている。

 フォルクスワーゲン・グループはこのほど、全ブランドの次世代電気自動車のソフトウエア開発においてコードビーマーを採用することを発表。規模と複雑さが増す車載ソフトウエア開発業務の効率化にコードビーマーを活用する。

 同社は、11月17日に「自動車業界における規模に応じたイノベーションの加速」と題して、基調講演を行う。効率的な法規制順守を伴う、ソフトウエアによる自動車の改革に適した新たなアプローチに焦点を当てながら、最先端の事例を紹介する。

 同社は今年からコードビーマーの国内販売を本格化させ、提案活動を加速している。11月1日には、神谷知信社長執行役員が就任。米国本社直轄の事業体として経営体制を強化し、国内でのビジネス拡大を目指す。