2023.11.27 【はんだ総合特集】日本スペリア社 中国・アジアで新工場立ち上げ Sn-Bi系低融点はんだなど現地ニーズに対応

蘇省南通市の新工場

 日本スペリア社は、中国やアジアで新工場を立ち上げている。メイン商材のSn-Bi系低融点はんだ「TempSave」など、現地ニーズに対応した商材の需要に対応する。

 中国では「NIHON SUPERIOR NEW MATERIALS TECHNOLOGY (NANTONG) CO.,LTD.」(江蘇省南通市)に新工場が稼働。これまで稼働していた中国蘇州の工場に加えて、現地での体制を強化した。

 アジアでは、マレーシアでR&D施設を併設した新工場が稼働している。同国の都市・イポーには、既存のマレーシア工場を稼働させているが、その近くに第2工場「NIHON SUPERIOR (MALAYSIA) SDN.BHD. NEW TECHNOLOGY」をオープンしている。現地での生産体制を強化し、現地ニーズと需要に対応した形だ。

 同社はメイン商材で、低温で実装できるSn-Bi系低融点はんだTempSaveシリーズを開発、発売しているが、引き続き好調に推移している。直近では大手家電メーカーに採用され、動きが広がりつつあるという。

 TempSaveシリーズには、Sn-Bi系低融点はんだの課題とされてきた「耐衝撃性」を大幅に高めたタイプ「B37」がラインアップされている。この合金は耐衝撃性に加えて、ボイド低減、ハロゲンフリー、ディップに対応していることも大きな特長だ。

 融点は139~174度で、200度以下での低温実装が可能。組成の改良により、低温ではんだ付けができ、かつ耐衝撃性に優れた特性を有している。実装温度が下がるため、はんだの実装エネルギー(実装時の設備電力)を約3割減少することができるという。