2023.11.27 【はんだ総合特集】メイショウ リワーク/リボール装置提供 高付加価値基板の再利用促進

MS9000SE

 メイショウは、SMT(表面実装)商社兼メーカーとしてリフロー装置、基板検査装置などを販売するとともに、リワーク装置など自社開発装置を提供している。SDGsの流れをくみ、集積回路の高付加価値化が進む中で基板の再利用を提案し、リワーク・リボール市場の拡大を目指す。

 BGA(ボール・グリッド・アレー)のように底面から格子状に端子(リード)が配列されている半導体パッケージでは、はんだ接合部が隠れ、局所的な加熱ができるリワーク装置が有効だ。同社のリワーク装置「MS9000SE」シリーズは、自社開発のシステムにより部品取り外しの際に基板の温度プロファイルを取得。熟練者の技術や経験に依存していた作業を大幅に軽減する。

 部品を取り付ける際には、基板側と部品側の二つの画像の合わせたいポイントをマウスでクリックすれば、装置が自動的に位置合わせを調整する。また、一つの治具でBGAのバンプ(突起)印刷とマスクレス転写ができる。

 MS9000SEは標準装備のホットエアー方式に加え、オプションとしてIR(赤外線)ヒーター方式を用意。加熱方式の使い分けで、さまざまな部品に最適なリワークを実現する。

 取り外したBGAの再利用として、球状のはんだを搭載するリボール装置「リボコンRBC」シリーズを提供する。BGAは製品パッケージが小型化する中で採用が拡大すると推測されている。供給不足や価格高騰を見据え、同社はBGAの再利用を提唱する。

 リボコンRBCでは、ワンタッチ操作で部品の位置合わせができるセンタリングツールを開発。作業時間短縮と作業者による誤差の低減が図れる。また、部品に触れずにリワーク装置に移せる移載ツールや加熱台ツールなどの各種ツールを標準搭載している。