2023.12.01 日本のデジタル競争力、3ランク下がって32位 スイスIMDまとめ

 スイスのビジネススクールIMDは11月末、世界のデジタル競争力ランキングの2023年版を発表した。1位に米国が復帰、2位はオランダ、3位シンガポール、前年1位のデンマークは4位になった。10位以内には、東アジアの3カ国・地域(香港、台湾、韓国)が入る一方、日本は前年調査から3ランク下がって32位で、17年の調査開始以来最低となった。

 デジタル技術をビジネス、政府、社会における変革の重要な推進力として活用する能力と態勢を、国・地域ごとに測定、比較している。

 日本は全体を通して、技術的枠組みや科学的集積での優位性を、ビジネスの俊敏性、規制の枠組み、人材が阻害する構造が変わらないまま低落が続いている形。ビジネスの俊敏性、IT統合などに下げ止まり傾向がみられるなど、今後に期待できる部分も垣間見える。

 結果について、高津尚志・IMD北東アジア代表は「トップ10に入る国々の多くに比べて人口規模が大きい日本では、様々な領域・分野をつなぎ、軸合わせをし、相乗効果を生む努力が一層必要」とコメントしている。