2023.12.13 【セミコンジャパン特集】坂口電熱 半導体製造装置向けヒーター製品を多数紹介

エミファイン断熱材を用いたジャケットヒーター

 坂口電熱は、温度分布の均一性がより重視される半導体製造向けにヒーター製品を多数出展する。

 断熱材「エミファイン」を使用したジャケットヒーターは、半導体製造装置などの配管に巻き付けて加熱する製品。エミファインはガラス繊維の軽量で保温効果の高い断熱材料で放熱を防ぎ、ヒーターの消費電力を抑えることができる。

 従来の断熱材に比べて保温性能は20%優れ、30%軽量化が実現した。空調出力も減らせるため、電力量やCO₂などトータルで省エネルギー化が期待できる。

 自己出力制御型ヒーティングケーブル「テクヒーター」は融雪や凍結防止、温度管理などの用途で使用。環境温度の変化に合わせて常に一定の温度になるよう自ら調節し、ヒーターの暴走を抑える。重ね巻きしてヒーター同士が接触してもオーバーヒートの心配がない。並列回路型ヒーターのため自由な長さに切って使用できる。半導体製造では薬液の保温や結露防止にも活用。断熱材と併用すれば放熱防止と省エネ効果が期待できる。

 「サミコンヒーターシリーズ」はシート状のヒーターで設計の自由度が高く、さまざまな形状に加工できる。このうち高温ラバーヒーター「サミコン420」は常用350度まで使用可能。発熱体を保持する絶縁体に自社開発した難燃性シリコンラバーを採用した。箔(はく)状の発熱線がヒーター面上に均等に配置され、ヒーター表面積に占める発熱面積が大きいため加熱むらが少なく、熱効率が高い。

 外側と中心部の温度の差が大きくならないよう均一な温度分布が得られる。顧客の要望によって細い配管や太い配管などにフィットできるようオリジナルの設計・制作が可能。半導体関係では配管やバルブの加熱などに多くの使用実績がある。