2023.12.13 【セミコンジャパン特集】クラボウ 計測器からフィルムまで幅広く紹介

半導体プロセス向けソリューションを幅広く紹介する

 クラボウは、半導体プロセス向けソリューションとして計測器からフィルムまで幅広く製品と技術を紹介する。液体成分濃度計「ChemicAlyzer」は半導体製造のエッチングや洗浄プロセスで使用する薬液濃度をインラインで測定。「高性能モデルAce-3」はハイレベルな濃度管理に活用できる。

 枚葉洗浄装置で処理される回転ウエハー上の薬液を非接触でモニタリングし、薬液の切り替わり状態をリアルタイムで計測するIn-Situ(インサイチュ)液体成分モニターと半導体洗浄装置内で薬液温度のIn-Situ計測に対応するサーモカメラも展示する。

 サーモカメラは36×27×144ミリメートルと小型。非接触で40~175度の測定範囲、測定再現性はプラスマイナス0.6度を実現した。チャンバー間のウエハー表面温度差やウエハー面内の温度分布の監視、補正に適している。これらを組み合わせたチャンバー内の薬液処理プロセスの状態監視にも利用できる。

 初展示の遊星式撹拌(かくはん)脱泡装置「マゼルスター」は遠心力と容器自転調整で真空を使わず材料の脱泡ができる。金属フィラー(充塡〈じゅうてん〉剤)やセラミックなど比率の大きい粉末を均一に攪拌するのは困難だが、自転の速度比率を上げることで粉末が遠心力で沈みにくくなり、均一な攪拌が可能になった。プロペラや攪拌棒は不要。材料と非接触のため羽根の洗浄がなくなり少ロット多品種に対応できる。

 高機能フィルムでは半導体工程テープ用オレフィンフィルムや耐熱保護テープ用フィルム、高速通信用低誘電フィルムを出展。樹脂加工品として熊本事業所の保有する切削や溶融成形などの樹脂加工技術を紹介する。

 フィルターでは、微量金属イオンを除去できる薬液用フィルター「クラングラフト」を出展する。