2024.01.01 【AV総合特集】各社の24年事業戦略 マスプロ電工 端山佳誠社長

 今年はテレビ受信関連機器に加え、セキュリティー機器、RFIDやLPWAといったIoTソリューションの提案に注力する。

 新製品は、4K8K衛星放送を含むBSデジタル放送、110度CSデジタル放送、地上デジタル放送、LTEの測定が片手で可能な5世代目のデジタルレベルチェッカー「LCT6」。測定結果は数値のほか、アンテナマークやOK・NGマークでも確認できる。また、本体に装着したレベルチェッカー専用バッテリーを充電できる機能を新たに搭載。USB Type-Cポートからの充電も可能で、緊急時には市販のモバイルバッテリーを利用できる。

 セキュリティー機器は、防犯意識の高まりを受け、家庭用から業務用まで豊富にラインアップしている。

 家庭用では、電源を入れるだけですぐにカメラ映像を確認できるワイヤレスカメラセットが好評。1月下旬にはワイヤレスカメラの新製品とカメラとモニターの接続距離を長くできる中継器を発売予定。

 業務用では、アナログカメラシステムからの改修案件に最適なAHDカメラシステムを提案していく。従来のアナログカメラシステムより高解像度で撮影できる上、長距離伝送でも安定した映像を伝送可能だ。

 現在、防犯カメラの主流となっているネットワークカメラもさらに強化していきたいと考えており、今年は新製品の発売も予定している。お客さまのニーズに応じた最適なシステムを提案する。

 働き手不足が課題となっている物流、流通、アパレル業界では、作業時間の効率化に貢献できるRFIDへの関心が高まっている。

 長年培ってきた高周波技術を生かし、RFIDアンテナや、2ポートと6ポートのRFIDリーダーライターを市場投入してきた。より簡単にRFIDを活用したいという要望に応え、昨年11月中旬にアンテナとリーダーライターが一体となった「RWLU3000」と、用途や利用シーン、設置環境に合わせて最適なアンテナを選択し接続できる「RWLU3001」のコンパクトモデル2機種を発売した。RFIDに必要なアンテナ、リーダーライター、ソフトウエアを備えた製品で、パソコンと接続するだけで簡単にRFIDを導入できる。

 LPWAは、国土交通省が進めるワンコイン浸水センサープロジェクトに京セラコミュニケーションシステムと共同参加し、全国の自治体で実証実験を始めている。今後もお客さまのニーズに合わせたさまざまなIoTソリューション機器の開発を進めたい。

 昨年10月に開催された展示会では可視カメラとサーマルカメラを使った2眼カメラシステムをはじめとしたさまざまな新技術を参考出品し、反響があった。ニーズを探りながら展開していく。

 全国に拠点を構え、セキュリティー・IoT関連でもテレビと同様きめ細かく対応している。今年はセキュリティー・IoTソリューションに一層力を入れ、お客さまのあらゆるニーズに応えられる製品を市場投入し、社会から必要とされ続ける企業でありたい。